新型コロナウィルスをきっかけに起こった世界的なパンデミックは様々な形で人々の生活に影響を与えそれを機にリモートワークが増えるなど職場環境が大きく変わり、身体的なことだけでなく、メンタルヘルスへの意識が高まっています。そのため企業は生産性を高めながらも、従業員の心と身体の健康を育み、仕事だけでなく日常の様々な場面においてもストレスなく過ごせるようなウェルネスプログラムを実施するなど、健康に関わる総合的な取り組みに力を入れています。
なぜ企業はウェルネスプログラムに投資するのか?
ライフコーチとして成功しているPivot Pointの代表Sarah Kalmetaは次のように話しています。「結局のところ、ビジネスは人で成り立っています。人は心身ともに満たされているからこそ仕事に打ち込むことができ、仕事に集中できるということは心と身体が健やかな状態であると言えます。従業員を大切にすることで、コスト削減、ストレスの軽減、離職率の低下、生産性の向上、士気の向上、更には従業員や顧客との関係をより高めることなどが期待できます。企業のウェルネスプログラムは、雇用者と従業員の双方に良い影響を与えることがわかっています。」
コーポレート・ウェルネスの実践による組織や仕事のパフォーマンスへの影響とは?
ライフコーチであり、Balance Health Hong KongのオーナーであるJudy Xuは、ウェルネスプログラムはビジネスに不可欠な要素であり、従業員の幸せ、モチベーション、意欲を維持することが、生産性を高め、ビジネス全体のパフォーマンスにつながると話します。
「かつてはチームで同じ目標に向かって働くことで、みんなが幸せな気分になれました。ですが昨今、特にミレニアル世代は仕事に対して明確な目的意識を持っており、会社が自分たちをどのようにケアしてくれるのかについても常に意識しています。
当社のコーポレート・ウェルネスのアプローチは、従業員の仕事面だけでなく生活全般を総合的に捉え、心と身体の健康をケアすることで人生の目的と会社の目的を一致させ、仕事での満足感や充実感を高めることです。結果、従業員やチームの生産性や課題を解決する力を向上させることを目的としています。」
コロナ禍におけるコーポレート・ウェルネス・プログラムの実践例
自然界に存在する全てのものを「木」「火」「土」「金」「水」に分類する五行説。その各要素のバランスを整える効果のある、経絡エクササイズも含めた中国伝統医学のウェルネスプログラムは、免疫力を高めることに非常に効果があります。この自己治癒力を高めるトレーニングは、主要な経絡の詰まりを取り除き、気の循環を促すようにプログラムされており、経絡ストレッチや指圧、シンギングボウルを使って瞑想するなど、心身ともに健やかに導きます。
また精神的な疲労のケアや、チーム内のつながり強化、職場での健康維持のために家庭でも実践できるインタラクティブなリモートワークショップもお勧めです。呼吸法や自己認識、マインドセット、瞑想、適度なエクササイズなどにより、在宅勤務で感じる精神的な疲労をコントロールできるように導きます。
企業が状況に応じたウェルネス・プログラムを実践することで、従業員が健康に働ける環境を整えることが可能となります。それにより、最大のパフォーマンスが発揮され、高い生産性の実現、ひいては経済的損失を最小限に抑えることができるのです。
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