社長の室が語る、GARDEの軌跡と未来への革新 #2

2025年で創業40周年を迎えるGARDEはこれまでホテルからデパート、リテール、オフィスまで幅広い分野のプロジェクトに向き合い、自社が誇るデザインを磨いてきました。築き上げたノウハウを活かしデザインを通じて社会問題にも取り組むべく、常に新しく挑戦し続けています。

前章では「GARDEが目指すデザイン会社の姿」、「多様なワークスタイルが生み出すオフィスデザイン」についてお話しています。
以下URLよりぜひチェックしてみてください。
https://www.gardedesignmagazine.com/president-interview-trajectory-and-future-innovations/

今回の章では近年スタートした3つのビジネスについて紹介します。

空間デザインに依存しない、メタバース事業の可能性

2023年より新事業としてスタートしたメタバース空間のデザインと製作及び販売サービスでは、2つの柱を軸にサービス展開を図っています。

1つ目は、私たちが提供するデザイン事業を拡張し、お客様にさらなる付加価値を提供することです。東京のタワーマンションが良い例と言えます。従来、デベロッパーはショールームのようなモデルルームを作り、人々に来場を促し見てもらう必要がありましたが、それには非常にコストがかかり、場所の確保も必要となります。しかし現代では、VRとメタバースで開発した成果物を実演するための小規模な空間を用意するだけ良いのです。この方法により、低コストかつ省スペースで複数のデザインを展示することができ、時間の短縮にもつながります。

2つ目のアプローチは、メタバースを中心としたまったく新しいビジネスを立ち上げ、クライアントをサポートすることです。これは現在、収益性の新たな柱となっています。私たちは、人々がメタバースの世界で購買活動を行う将来を予測しており、そのための基盤を準備しているところです。

例えば、グッチやバレンシアガのような大手ファッションブランドがメタバース体験としてファッションショーを行っていますが、私の知る限りではメタバース内で売上を上げることはできていません。商品の3D写真を常に撮り直さなければならないなど、まだまだ多くの障害があることも事実です。加えて、スマートフォンの通信速度も現時点ではメタバース体験に対応できるほど十分ではありません。技術が追いつき始めれば、人々は現実の店舗と同じようにVRでAmazonのようなサイトを利用できるようになると考えています。

1つの思い付きから無数のアイディアへ。発展し続ける不動産ビジネス

当社の不動産サービスは2020年にスタートを切り、以来クライアントに寄り添い、課題解決へと導いてきました。クライアントへのその思いこそが不動産サービスを展開するに至ったきっかけとも言えるかもしれません。

サービスの検討前から、あるグローバルブランドの本社に関わるデザイン業務を請け負っていました。このブランドから、銀座はもちろん、他にも何カ所かに出店したいので、いい場所を探してほしいという依頼を受けました。私たちはブランドの条件やイメージにそぐう立地を探しながら、「これをビジネスにできないか」と考えました。

宅地建物取引士の資格を持つスタッフを獲得し、複数店舗を構えるグローバルブランドを中心としたクライアントへの新たな事業として不動産仲介サービスが誕生したのです。

後述する地方創生事業の一環ではないのですが、この不動産事業を始めてから多様に進化し、地方の土地活性化にも役立つ取り組みを行っています。それは主に地方のホテルや住宅の改装です。まず土地を探し、その土地におけるマスタープランを作ります。ホテルであればオペレーターを探し、総合的な計画を立て、デベロッパーに資産の買い取りを依頼します。

現在、進行中のプロジェクトとして、京都を中心に複数のホテルがあります。これほどの大規模な設計案件を単体で受注することは難しいですが、不動産の立地や全体の計画をオペレーターに提供することで、プロジェクト全体を通し建物を設計することが可能となります。これが私たちの新しい不動産ビジネスモデルの肝と言えます。

人と市町村をつなぐ、観光サイト「タビイコ」。地方創生に向けた新たな一歩

コロナ禍以前より日本のツーリズムは海外からも注目されていましたが、コロナ収束後の現在ではさらに人気が上昇しています。都市圏を中心にオーバーツーリズム問題に直面するほど、日本ツーリズムは成長しているのです。
これほどまでに人気を誇る旅行先でありながら、地方にはまだまだ知られていない素晴らしい観光資源がたくさんあります。当社が目指す地方創生事業は、観光で地域を活性化させることです。

地元でしか知られていない素晴らしい観光資源を、地方自治体が直接登録できるプラットフォームとして、観光サイト「タビイコ」を開発しました。
タビイコでは全ての観光資源を市町村と紐づけており、観光名所だけでなく、この観光名所と言えば「○○町」、というように市町村名の認知度向上も図っています。

タビイコに登録いただいた名所へ、より多くの方がアプローチできるように、地方観光コンテンツの開発にも積極的に取り組んでいます。現在、タビイコを活用しながら参画いただいている160の市町村に、グローバルなネットワークを最大限に活用した企画提案・コンサルティングを進めているところです。

地元に来てもらい、知ってもらう。周囲に広めてもらい、訪問客や関係人口を増やす。観光が地域活性化を促進させ、そして地方創生に繋がっていくと考えています。

さいごに

40年間紡いできたGARDEの歴史と未来への進展についてご紹介させていただきました。
原文は以下URLよりご覧いただけます。
https://www.theworldfolio.com/interviews/garde-international-interior-design-for-modern-age/6334/

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